【第39回】顧客台帳活用講座|店舗視察報告:QFC

いつも大変お世話になります。
ミリオネットの田中潮です。
 
先日は、アメリカの生協であるPCCコミュニティマーケットというお店を紹介しました。

今回は、シアトルにあるQFCというお店を紹介します。
  
QFCは「QUALITY FOOD CENTER」の略で、クローガー傘下で約75店舗展開しています。
 
特徴は、ターゲット顧客をユダヤ人向けに設定しているお店であるという点です。
したがって、ユダヤ人の方々が多く住んでいるエリアを選んで出店しています。
もちろん、それ以外の人もたくさん利用しているのですが、訪問したお店はワシントン大学が近くにあり、ユダヤ人が多く住んでいるエリアでした。
このあたりの「ターゲット顧客の明確化」と、それに連動した「立地戦略の徹底」は、アメリカの革新的スーパーでは当たり前のごとく行われています。
 
では、客層にあったお店づくりはどうなっているのか、その点を視察してみました。
 
まずは生花売り場ですが、食品スーパーとは思えないまるで植物園のような美しい売り場になっていました。
というのも、ユダヤ人はワインとお花が好きらしく、世界のユダヤ人街を見ても確かに街の至るところに花が飾られています。
ですから、ターゲット顧客のニーズに合わせた売り場づくりを行っているのです。
当然、店内にワインセラーもあります。
 
また「Kosher(コーシャ)」というユダヤ教で定められている食べ物に関する規定に沿った売り場がありました。
実は、このお店の真ん前にSafewayというアメリカで1300店舗を超えるチェーン展開をしているスーパーがあったのですが、このQFCでは「Kosher」に代表されるようなユダヤ人向けの独自コンセプトで対抗できているとのことでした。
このあたり、大手に対抗する「独自化」戦略の手本になるかと思います。 
 
食材は、アメリカでは定番になっているオーガニックも揃えていますが、以前紹介したニューシーズンズの徹底したコンセプトに比べると品揃えも内容も弱いです。
やはり、このQFCの独自性は「Kosher」だと思います。
 
生き残っているお店には、それなりの理由(明確なコンセプト)がありますね。
皆様のお店のコンセプトは明確になっているでしょうか?
 
次回は、鮮魚売り場が特徴のセントラルマーケットというお店を紹介します。
 
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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