【第30回】顧客台帳活用講座|店舗視察報告:ウィンコフーズ

いつも大変お世話になります。
ミリオネットの田中潮です。
 
先日は、アメリカにおける店舗づくりの変化について紹介しました。


今回からは、具体的な店舗の事例を紹介していきたいと思います。
 
 
まずは「ウィンコフーズ」から。

こちらは、独自戦略を採用した革新的スーパーではなく、価格戦略型の伝統的なスーパーです。
  
では、なぜこのスーパーを紹介したのかというと、「安さ」という戦略が徹底されているから。
昭和の時代、多くの人々が「夢のマイホーム」や「マイカー」を追い求めていた時代、消費者は(それ以外の)余計な出費を出来るだけ抑える努力をしていました。
だから小売の機能は「より良いものを、より安く」つまり「安さ」がバリュー(価値)であり小売の使命だった訳です。
 
しかし、今は価値観が多様化し、若者のマイホーム離れ・マイカー離れが深刻な現代。
家は買わない代わりに身の回りの物にお金をかける、いわゆる「プチ贅沢」の市場が伸びてきました。
つまり「安さを極めるか」「品質を極めるか」どちらかで独自性を出さないと、生き残るのは難しい時代と言えます。
  
そこで今回は「安さ」を極めたお店を紹介します。
  
このウィンコフーズは、アメリカで75店舗を展開している24時間営業のスーパーです。
このお店の特徴は「プライシングチーム」という値決めをする専用の部門があることです。
 
日本だと、基本的には部門担当者が競合店を調査して細かな値決めをすることが多いですが、ウィンコフーズでは専門チームが行います。
そして、「ウォルマート○○ドル・セーフウェイ○○ドル」と徹底的に比較広告を売場に掲示します。


 
また、仕入れたものをそのまま陳列するFRMという方式で、売り場づくりのコストを削減。
更に、バルク販売(はかり売り)を大胆に取り入れてパッケージングにかかるコストも削減
ウォルマートの規模の経済性に対して、徹底的に値段で対抗するコンセプトがしっかり感じられるお店でした。
 
皆様の店舗のコンセプトは明確になっていますか?
 
次回は、同じく伝統的なスーパーである「アルバートソン」を紹介します。
 
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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