いつも大変お世話になります。
ミリオネットの田中潮です。
- 優良店舗事例 : マーケットオブチョイス
- コミュニケーションで感動を・・・
- ペルソナマーケティング
先日は、量販店でありながら、顧客管理を行いFSPなどの「個」によるリピート戦略を構築しているフレッドマイヤーというお店を紹介しました。
なかでも、障がい者や高齢のお客様をサポートする専任スタッフを通じたレベルの高いカスタマーサービスの提供は、量販店においてはとても特徴的な戦略と言えると思います。

今回は、マーケットオブチョイスというお店を紹介します。

優良店舗事例 : マーケットオブチョイス
ここは、訪問当時7店舗(現在は11店舗)展開している、比較的高所得者層をターゲットにしているスーパーです。
チェーン店としての基本形はありますが、オーガニックとコンベンショナル(非有機栽培)の比率を、立地によって変えるなど地域性を考慮した展開をしています。
出来るだけ地元の物を仕入れるなど地産地消にも力を入れているスーパーです。
このお店は、本当に美しいのです。
何がって、お店の中も外も本当に美しい。
まず商品の陳列のレベルが非常に高いです。
立体的に陳列された新鮮な野菜やフルーツ、数十種類展示されているチーズは試食が可能!
見ているだけでワクワクします!
また、スタッフが積極的に売り場に出て声をかけてくれます。

コミュニケーションで感動を・・・
この声かけは、特にコミュニケーション戦略のひとつとして重要視しているとのことでした。
当然、売り場案内は目的の商品がある場所まで案内し指差しまで行うことをルール化している徹底ぶりです。
ココ、私はとても重要だと思っています。
買いたい物がどこにあるかを聞くことってよくあると思うのですが、
「○○通路の奥にございます!」
という接客が多いですね。
でも、マーケットオブチョイスでは違います。
「お客様がお探しの商品はこれですか?」
「他にお困りのことはございませんか?」
と、とても親身になって接してくれるのです。
このようなコミュニケーション戦略が功を奏して、地元のお客様を熱烈なファンにすることに成功しています。
例えば・・・
先ほど紹介したチーズコーナーの前で同行者と会話していたのですが、ご年配の女性が何やら熱い口調で私達に語りかけてきます。
???
「ここのチーズは世界一なのよ!」
「だから、是非とも買って食べてみなさい!!」
てっきり店員さんが私達に講義でも始めたのかと思いましたが、よく聞いてみるとお客さんだったのです。
私達は店舗視察で訪問していたのですが、私達が旅行客に見えたので、ここチーズがいかに美味しいかを教えてあげたいと思ったとのことでした。
でもこんな感じで、お客さんがお店の商品をアピールしてくれるって素敵だと思いませんか?
それほど地元客に愛されているのです。
ペルソナマーケティング
そんなマーケットオブチョイスですが、地元客に愛される為の取り組みは、お店づくり全体に及びます。
ところで、皆さんは「ペルソナ」という言葉をご存じでしょうか?
ペルソナとは、皆さんのお店にとって最も主要で象徴的な「お客様像」のことです。
例えば、主要なお客様像を『男性会社員』とした場合、これはペルソナとは言いません。
ペルソナは、『35歳の男性会社員、中間管理職でおこずかいは月30,000円』などと具体的に人物像を設定します。
なんでこんなことをするのでしょうか?
「男性会社員」というと、ある程度は対象が絞られていますが、例えば30代と50代ではライフスタイルが違いますよね。
ターゲットをより具体的に設定することで、お客様の価値観やライフスタイル、行動パターンを明確にすることが可能となります。
お客様像が明確になれば、それに合わせたお店づくりを行うことが可能となります。
そんなわけでマーケットオブチョイスでは、地元の比較的裕福なお客様をペルソナとして、そのライフスタイルを徹底的に調べ上げました。
すると、早朝ウォーキング→朝食→仕事→カフェ→帰宅という何とも映画のワンシーンの様な生活をおくっていることが分かったんです。(ウラヤマシイ!)
そこで、デリカを徹底的に充実させました。
また、(裕福なお客様が満足する様な)オシャレなテーブルやイスを数多く配置させることで、朝食やカフェで利用していただく環境を整えました。

いかがでしょうか?
徹底したコミュニケーション戦略、ライフスタイルに合わせたお店づくり、これらの取り組みの成果として熱烈な地元ファン(先ほどの女性客みたいな)に支えられるお店になっているのですね。
ペルソナを設定して、その方が喜んでくれるお店づくりをしましょう!
