【第41回】顧客台帳活用講座|ホールフーズマーケット

いつも大変お世話になります。
ミリオネットの田中潮です。
 
先日は、アジア人向けで鮮魚売り場に特徴があるセントラルマーケットというお店を紹介しました。


今回は、2017年にAMAZONに買収されたホールフーズマーケットというお店を紹介します。
 
このお店は、オーガニックスーパーの元祖と言ってもよく、高品質スーパーの代名詞のようなお店です。
したがって、ターゲット顧客は高所得なLOHAS消費者です。
ナチュラル&オーガニック、グルメ、健康にこだわったスーパーとして売上げを伸ばし、現在約456店舗を展開しています。
 
ホールフーズの理念は「Whole Foods, Whole People, Whole Planet」
食材も人も地球も完全で健康であることを意味しています。
要はサスティナブルの意味そのものです。
 
ですから、経営戦略の中心も「オーガニック」&「ハイパーローカル」となります。
 
ところが、健康志向の高まりによりウォルマートなどもローカル&オーガニック市場に進出してきたことで、ホールフーズも「変化」を迫られることになりました。
どんな変化をしたのか?
 
 
それは、オーガニックに対する更なる「深化」です。
 
 
アメリカでは、オーガニックは農務省が細かな基準を設けて認証しています。
しかしホールフーズでは、独自で更に細かな基準を設けて商品毎に情報開示しているのです。
例えば、精肉売り場だと・・・
 
・ステップ1 : 檻やかごに長期間入れられておらず、密集された状態にも置かれていない。

・ステップ5 : 一度も運送されることなく、生涯同じ家畜業者(場所)で飼育されている。
  
など飼育環境をも反映した400を超える項目を5段階のステップで自己評価して開示しています。
 
更に、ハイパーローカル戦略として、地域毎に本社機能を持たせ、地元の農家と直接契約できるように権限委譲し、質の良いローカルフードを仕入れられるようにしています。
 
いかがですか? 
大手チェーン店が「オーガニック & ローカル」に対応してくるなか、安易に値引きなどせず、事業の中核能力を(ブレることなく)更に深掘りさせて生き残っているホールフーズ
皆様のお店の中核能力は何でしょうか?
そこにブレはありませんか?
  
これまで「ターゲット顧客」に焦点をあててアメリカのスーパーの事例を紹介してきました。
アメリカの事例は、一旦ここまでです。
次回からは、その観点に基づいてターゲット顧客を設定するマーケティング手法と、日本での事例などを紹介していきたいと思います。
 
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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