【第28回】顧客台帳活用講座|日米の「組織づくり」の違い

いつも大変お世話になります。
ミリオネットの田中潮です。
 
今回もアメリカの巨大チェーン店と戦って生き残っている革新的なスーパーの視察に行って気づいたことを紹介します。
 
前回は「売り場づくり」について紹介しました。

今回は「組織づくり」について気づいたことを紹介します。
 
日本では、厳格な「売場担当制」が採用されています。
いわば「縦割り組織」による組織づくりです。
 
一方、アメリカでは「Cross merchandiser(クロスMD)」というポジションの人が増えていて、売り場を歩いてどういう組み合わせで陳列したら良いかを判断しています。
いわば「役割担当制」ですね。
 
日本のように商品の部門毎に人が配置され、発注から売上げまで責任を負う組織体制だと、なかなか部門横断的な売り場づくり(つまりCross merchandising)は難しいですね。
「クロスMD」が日本で難しい原因は、その組織体制にあるのかもしれません。
 
この役割別の組織作りで参考になる店舗を紹介します。

【NEW SEASONS MARKET】

このお店では、売上責任は本部のバイヤーが全て負っていて、店長はカスタマーサービスに徹する事が出来る様になっています。
フレンドリー」と「売上」は(短期的には)反比例する事も多いので、権限と責任の範囲を分けているのです。 
 
したがって、現場スタッフは利益や売上げを目的にした行動ではなく「お客様をhappyにする」ことを目的にして行動しています。
 
お客様がhappyになる事で口コミが広がり、結果的に客数が増えるという流れを実現させているのです。

客数が増えれば、あとは客単価の向上など売上をどう上げるかといった売り場づくりの責任は、バイヤーなど上層部が責任を負うといった組織構造です。
 
大手チェーン店ならともかく、地域密着型のお店だと、この役割別担当制の組織づくりの方が相応しいと思いますが、皆様はどう思われますか?
 
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

店舗マーケティングのお手伝いをします

ミリオネットは30年以上のマーケティング実績を元に、様々な問題解決のお手伝いを行っております。
主な相談内容は店舗の集客が大多数ですが、弊社のサービス(アプリ)を活用したイベントやプロモーションも積極的に行っておりますので、気になられた方はお気軽にお問合せ下さい。