【第13回】顧客台帳活用講座|浮動客をリピーターにする

いつも大変お世話になります。
ミリオネットの田中潮です。

本日のテーマ
  • 人間は忘れていく生き物?
  • 人間は無意識に支配されている?
  • 3回来店定着の法則

先日は、新規顧客に対するコミュニケーションを中心に紹介させていただきました。
今回は、リピート客について考えてみます。

人間は忘れていく生き物?

唐突ですが「3の法則」というのをご存知でしょうか?
これは人間が「3」のつくタイミングで物事を忘れていくという法則です。
3日後⇒3週間後⇒3ヶ月後・・・といった具合です。

これは、小売・サービス業のマーケティングにも適用できて、健康食品などにおいては3ヶ月後に大量の離反客が発生するというデータもあります。
この場合は、新規顧客がリピーターとなり「慣れ」が「飽き」に変わっていく3ヶ月目前で、常連さんの成功事例などを「貴方が1年間頑張った未来の姿」として紹介するDMを送るなどのコミュニケーションが有効となります。

これがないと「慣れ」→「飽き」に変わり、競合店や代替品などの新しい情報がインプットされると、古い情報は忘れ去られて「離反」となってしまいます。

人間は無意識に支配されている?

人間の行動の9割は「無意識」に支配されているということを聞いた事がある方も多いのではないでしょうか?

実際、反復的購買行動を行う日用雑貨などの最寄品においては、統計的にみても8割以上の方が、(事前に買うものを決めずに)店舗に行ってから決めているというデータもあります。

また、あるマーケティング団体が実施したアンケートによると、1回来店した後に2度と来店しなかった顧客にその理由を回答してもらったところ、なんと7割が「なんとなく」という結果でした。

リピートするも・しないも、顧客は明確な判断基準の中で行動していると思いがちですが、実は意外にそうではないケースが多いと言うことです。

いかがでしょうか?
イメージとしては選挙における浮動票でしょうか。
他の情報接触における離反が発生し易いという意味では「浮動客」という表現が相応しいかもしれません。

3回来店定着の法則

さて、私はPOSやポイントサービスのデータ分析を数知れず行ってきましたが、その中で典型的な法則を発見しました。

これは、昔から有名な法則ですが「3回来店すると定着率(リピート率)が急激に向上する」という法則です。

実際に、私も実データで何度も確認しましたが、事実この法則に則った店舗様が非常に多いです。

理由はいたって単純で、人間は「接触頻度の高い物に親近感を抱きやすい」という事です。
これはザイアンスの法則として知られています。

大手のチェーン店やガソリンスタンドなどにおいて、この「3回来店定着の法則」に則ったサービスに私たちが「無意識に」誘導されているという事に(意識していれば)気がつくと思います。

先日の新規来店の認知的不協和マーケティングから2回来店⇒3回来店までを徹底的にフォローする事がこれからの優良顧客を育てていくファーストステップとして非常に重要であるという事が、お分かりただけたかと思います。

2回目来店⇒3回目来店・・・と段階的に特典を付与したり、お客様の期待値以上にリピーター扱いをして、お客様の自尊心をくすぐるなどの工夫が必要です。

次回は、優良客のコミュニケーションについて考えてみたいと思います。

本日のまとめ

「3回来店」までは投資と考えて徹底的にフォローしましょう。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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